タートルネックとは?大人の上質スタイルを演出するタートルネックニット着こなしの魅力
秋冬の定番でありながら、洗練された印象を与えるタートルネック。この記事では、単なる防寒アイテムを超えたファッションアイテムとして、タートルネックニットが大人の男性に選ばれる理由を紐解きます。
CONTENTS 目次
タートルネックとは?概要と歴史
タートルネックの誕生と歴史
タートルネックとは、ネックラインが大きく立ち上がり、折り返して使用するデザインのアイテム。カメの首のようなことから呼ばれます。イギリスでは「ポロネック」と呼ばれるそう。日本では「とっくり」なんて呼び方をされていましたね。
タートルネックの起源は、16世紀のヨーロッパにさかのぼります。当初は防寒目的で着用され、特に労働者階級や船乗りの間で普及していました。その後、その実用性から、スポーツやフィッシングなどのスポーツウェアにも取り入れられました。20世紀初頭、タートルネックは次第にヨーロッパの知識人や芸術家の間で人気を集めるようになりました。さらに、イタリアやフランスのファッションシーンで注目を集め、徐々にカジュアルウェアとして一般にも広がっていきます。この時期、タートルネックはただの防寒具ではなく、ファッションアイテムとしても位置づけられ、ジャケットやコート、スーツなどとの組み合わせが定着しました。
ハリウッドセレブやアイコニックな人物の愛用例(スティーブ・マックイーンなど)
出典:https://cahiersdemode.com/steve_mcqueen3_bullitt2/
タートルネックは、多くのハリウッドスターや世界的なアイコンによって、その地位を確固たるものにしました。1950年代には俳優スティーブ・マックイーンがカジュアルなタートルネックスタイルを披露し、若者たちの間でブームを巻き起こしました。さらに、オードリー・ヘプバーンも映画『ティファニーで朝食を』でシンプルな黒のタートルネックを着こなし、その洗練されたスタイルが女性の間で大流行しました。
また、現代において、タートルネックの象徴的な存在といえば、アップル社の創業者スティーブ・ジョブズが挙げられます。彼は、黒のタートルネックとジーンズというミニマルなスタイルで知られ、ビジネスの世界でもファッションの概念を変える存在となりました。このように、タートルネックは各時代のアイコンたちに愛用されながら、常に新しい価値観を纏って進化し続けてきました。
タートルネックが大人の男性に選ばれる理由
知的で洗練された印象を与えるデザイン
まず、タートルネックは、襟元が高く首回りを覆う独特なデザインにより、シンプルながらもエレガントな印象を与えます。さらに無地のタートルネックを着用することで、余計な装飾を排した「ミニマルな美しさ」を表現でき、着る人の知性やセンスが自然と引き立ちます。そのため、哲学者やアーティストが愛用してきたように、タートルネックは「知的な男性の象徴」として、成熟したスタイルを求める大人の男性に最適です。ジャケットの下に取り入れるだけで、シンプルさの中に洗練が漂う雰囲気を演出できます。
カジュアルからフォーマルまで幅広いシーンで活躍
タートルネックは、コーディネート次第でさまざまなシーンに対応できる万能なアイテムです。カジュアルな日常シーンでは、デニムパンツやチノパンに合わせるだけで、程よく力を抜いたリラックス感のあるコーディネートが完成します。
一方、フォーマルなシーンでは、スーツやテーラードジャケットのインナーに取り入れることで、クラシックなネクタイスタイルとは異なるモダンな印象を与えます。特に黒やダークネイビーのタートルネックは、ややかしこまった場でも品格を損なわずに存在感を発揮します。ビジネスシーンからディナーデートまで、あらゆる場面で活躍するのがタートルネックの魅力です。
素材の選択で楽しむ高級感(カシミヤ、メリノウールなど)
タートルネックは、使用する素材によってその質感と印象が大きく変わります。
素材にもこだわることで、見た目だけでなく着心地にも大きく影響します。
カシミヤ
しっとりとした柔らかさと上品な光沢を持ち、最高級の素材として知られています。寒い季節には防寒性も兼ね備え、肌に触れる瞬間の心地よさが格別です。
メリノウール
細かな繊維で保温性が高く、軽く通気性にも優れているため、快適な着心地を提供します。ビジネスシーンにも適しており、自然なドレープ感がシルエットを美しく見せます。
シルク混素材
シルクとウールの混紡タートルネックは、程よい光沢があり、よりラグジュアリーな印象を与えます。冬のパーティーや特別なイベントにぴったりの選択です。
これらの高品質な素材を選ぶことで、見た目の美しさだけでなく、着心地の良さと長く愛用できる耐久性をも享受できます。タートルネックは単なるファッションアイテムを超え、質の高いライフスタイルを求める大人の男性にとって欠かせない存在です。
タートルネックとモックネックの違い
続いて昨今人気を集めるアイテムにモックネックがあります。タートルネックと少し似ているような気はしますが、その特徴は大きく異なります。以下で比べてみましょう。
まず、タートルネックは先述の通り、首全体を覆い、複数回折り返してボリューム感を出せるのが特徴です。寒さからしっかりと首を守るため、防寒性が高いことから冬に重宝されます。見た目もクラシックでフォーマルな雰囲気を与え、スーツやジャケットのインナーとして使えば、知的かつ洗練された印象を演出します。
一方、モックネックはと言うと、タートルネックほど高さがなく、首の途中まで覆う控えめなデザインが特徴です。折り返しが不要なためスッキリとした印象を与え、カジュアルなコーディネートに適しています。モックネックはタートルネックほどかしこまらず、スマートカジュアルのスタイルに取り入れやすいアイテムです。
ちなみに、タートルネックとモックネックの間に、ハイネックがあります。ハイネックもモックネックと同様で折り返すことなく着用します。
タートルネックの着こなしアイデア
秋冬のタートルネックコーディネート5選
①ビジネスシーン:ネイビースーツに合わせる
②カジュアル:スポーティなダウンにブラックのタートルネック
③レザーコーデ:レザージャケットにホワイトのタートルネック
④スマートカジュアル:ブラックコート、コーデュロイパンツでスマートに
⑤冬のレイヤード:ブラウンコート、スーツのインナーとしてレイヤー
タートルネックのオススメカラーは
タートルネックを着るなら、まずは黒やネイビー、グレーなどの定番カラーから抑えていきましょう。慣れてきたら徐々に他のカラーを取り入れていましょう。
ブラック
グレー
ネイビー
ベージュ・ブラウン
ホワイト
その他のカラー(ボルドー・パープル・グリーンetc)
おすすめのブランド紹介
ALESSANDRO LUPPI/アレッサンドロルッピ
CIRCOLO1901/チルコロ
Cruciani/クルチアーニ
Drumohr/ドルモア
FEDELI/フェデーリ
GRAN SASSO/グランサッソ
JOHN SMEDLEY/ジョンスメドレー
ROBERTO COLLINA/ロベルトコリーナ
TAGLIATORE/タリアトーレ
ZANONE/ザノーネ
タートルネックニットのケアと長持ちさせるコツ
ウールやカシミヤはデリケートな素材のため、適切な手入れをすることで長く愛用できます。大切なニットに穴が開いてしまっやり、変色してしまうのは寂しいですよね。ぜひ日頃の参考にしてください。
収納
ウールやカシミヤは防虫剤と一緒に保管し、長期間着ない場合は湿気の少ない場所にしまいます。また、直射日光や湿気、ホコリなど、保管に適さないような場所は避け、ハンガーなどに掛けて保管することも避けましょう。
洗濯方法
自宅で洗う場合は、手洗いが基本です。洗面器にぬるま湯を張り、ウールやカシミヤ専用の中性洗剤を使います。優しく押し洗いをした後は水で丁寧にすすぎ、洗剤が残らないようにします。
洗った後はタオルで挟んで優しく水分を取り、形を整えて平らな場所で陰干しします。吊り干しは伸びの原因になるため避けましょう。
毛玉取り器や専用ブラシの活用
ウールやカシミヤは長期間使用するうちに、どうしても摩擦で毛玉が発生します。見た目を美しく保つためのケアが必要です。
専用ブラシ
ニット用の柔らかいブラシを使って、表面のほこりや毛羽立ちを整えましょう。ブラッシングは着用後に行うと、汚れをため込まず美しい状態を維持できます。
毛玉取り器
電動タイプの毛玉取り器は、短時間で毛玉を簡単に除去できる便利なツールです。ただし、素材に強い力をかけないよう、やさしく表面をなぞるように使用します。手動の毛玉取り器も様々なタイプがあります。いずれにしてもキズを付けることの無いように、優しくなでるように使いましょう。
クリーニング後の保管
クリーニング後に戻ってきたニットは、ビニールカバーを外し、風通しの良い場所で一度陰干ししてから収納するのがおすすめです。カバーをかけたまま収納すると湿気がこもり、カビや変色の原因となります。
クリーニング店の選び方
高級品のクリーニングを依頼する際は、専門性の高いお店を選ぶことがポイントです。
クリーニング店によって、商品の取り扱い方や洗浄・仕上げ技術には大きな違いがあります。最近では、低価格で質の高いサービスを提供するお店も増えていますが、クリーニングに関しては料金と技術が比例する傾向があるため、価格だけを重視した選択は避けた方が賢明です。一部のお店では、ブランドタグに管理タグをホチキスで留めたり、マジックでメモしてしまったりすることがあるため、そうしたリスクも考慮する必要があります。
多少コストがかかっても、高級品を丁寧に取り扱う専門店に依頼する方が安心です。特にデリケートなカシミヤ製品は、通常の衣類と異なり、高い技術を持つお店に任せることで最適な仕上がりが期待できます。
頻度の調整
頻繁にクリーニングに出すと、繊維が劣化する原因になるため、シーズンの終わりに1回程度がベストです。軽い汚れは、自宅でブラッシングや部分洗いで対応しましょう。
まとめ:タートルネックで叶える上質な暮らし
いかがでしたでしょうか?シンプルながらも洗練された印象を与えるタートルネックは、大人の男性にこそふさわしいアイテムです。高品質な素材を選び、上手な着こなしで、自分らしいスタイルを楽しんでください。